2006年06月04日

血圧の豆知識(5) 血圧の下げすぎにも注意!

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高血圧の基準値が1992年2月に変更になりました。

     旧      
上  160 mmHg → 140 mmHg
下   95 mmHg →  90 mmHg

この基準変更により、60代以上の半数は高血圧ということになってしまいました。

予防のために早期に注意を促すという点では良いのですが、
必要以上に血圧を下げすぎないことも大切と思います。

加齢とともに顔にはシワができ、髪は薄くなり、というように体は
あちこち老化が進んできます。

血管の老化、すなわち動脈硬化も避けられない自然現象なのです。

バランスよく、穏やかに老化してゆくことは悪いことではないと思います。

年齢とともに少しずつ血圧が高くなっていくのは、むしろ体の持つ調整作用です。

基準値にこだわりすぎて薬で無理に下げすぎた場合、末梢血管の流れが悪くなり、
かえって脳梗塞などの原因になりかねません。

血圧には個人差がありますから、なにがなんでも入れなければ…
なんて思ってはいけませんよ。


『降圧剤の種類』

たくさんありますので、代表的なものを挙げます。

@ 利尿剤
  むくみがある方には尿量を増やすことにより、血液量を減らし血圧を下げる

A α、βブロッカー
  血圧上昇物質のカテコラミンを減らし、交感神経を抑制し血圧を下げる

B カルシウム拮抗剤
  血管筋へのカルシウム流入を抑え、末梢血管を拡張させ、血圧を下げる

C ACE(アンジオテンシン系薬剤)
  アンジオテンシンは腎臓から出るレニンというホルモンから作られます。
  血管収縮作用が強いのでこれができにくいようにすることにより血圧を下げます。


最後に 『高血圧予防のサシスセソ』私がよく利用する『食事療法のサイト』を紹介して、血圧の豆知識シリーズを終了とします。

サ:酒  シ:塩  ス:睡眠  セ:精神的ストレス  ソ:その他、運動不足、過食


『食事療法のサイト』


次回は高血圧対策のツボ療法について書きたいと思います。

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posted by かもめ at 10:42| 🌁| Comment(4) | TrackBack(0) | 血圧の豆知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月02日

血圧の豆知識(4) 下の血圧が高いとよくないってホント?

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結論から言うと、下の血圧がうんと高い方、さらに上の血圧と下の血圧の差が大きい方は
動脈硬化が進行している可能性があります。

この機会に、そもそも『上の血圧、下の血圧とはなにか?』と、いうことを簡単に述べてみますね。


専門書などで、収縮期血圧、拡張期血圧と書かれたりするように、心臓の収縮時、拡張時の血圧をいうのですが、あまりピンときませんね。^^;)

血圧測定するときに、ギューッと締め付けますが、あれは何をしているのかというと一時的に血流をストップさせているのです。

そして、徐々にゆるめてゆくと血流が再開し、止まっていた拍動音が聞こえ出します。ここが上の血圧です。

さらにゆるめてゆくと血管が全開となり拍動音が消えます。ここが下の血圧です。

つまり、血管を押しつぶしたり、戻したりして血管内を流れる圧力を測定しているわけです。

と、なると、血管の壁が固くなるほど数値が高くなるということ、理解できますよね。

こうしたことから考えると、下の血圧が高い、上の血圧と下の血圧の差が大きい方は血管の弾力性が悪くなっている可能性が大きいと考えられるのです。

では、動脈硬化が進行すると何故恐いのでしょうか?
まず、血管が破れやすくなるということ、さらに、詰まりやすくなることです。
(内壁に傷があったりすると、血液成分が付着してどんどん狭くなっていきます。)

もっと恐いのが、全身の血行状態が悪くなることです

血管の弾力性が心臓のポンプ作用と連動して血液循環を助けています。
末端の毛細血管まで硬化してしまうとほとんど血液がめぐらなくなり、指が腐ったり、失明することさえあります。

当然、心臓は孤立無援で全身に送ろうと頑張りますから
さらに上の血圧は上昇することになります。

血圧が上がれば、さらに血管を傷つけて動脈硬化が進み、下の血圧がさらに上がっていく、
といった悪循環に陥ってしまいます。

動脈硬化予防はすべての病気の予防につながります。

最終回の次回は
『血圧の下げすぎにも注意!』というテーマで
高血圧予防のサシスセソ、や降圧剤の種類についても書いてみたいと思います。


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posted by かもめ at 11:37| 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 血圧の豆知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月30日

血圧の豆知識(3) 血圧計で一番正確なのはどのタイプ?

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最近はデジタル式血圧計がいろいろ販売されていますが、一番信頼できるものは
上腕(二の腕)で測る水銀式でしょう。

水銀式は地球の重力を利用していますので狂いがありません。

欠点を挙げるとすると、動いている目盛りを読むので、
多少慣れが必要なこと(初心者にはチト難しいかも…^^;)
それと重くて持ち運びが不便なことでしょうか。

デジタル式は数字で表示されますので、初めての方でも簡単に測れます。
最近は小型化が進み、持ち運びが便利な手首や指先で測るタイプも発売されています。

欠点は、電気信号化して変換するため、誤差やバラツキが大きいことでしょう。
腕帯の巻き方や、電池の消耗などで、とんでもない数字が出たりするのはそのためです。

血圧測定2.gif

測定する場所によっても誤差が違います。

心臓から遠くなるほど誤差が大きくなりますので、指で測る血圧計はあまり正確ではありません。

水銀式にしろ、デジタル式にしろ上腕で測るタイプのほうが正確であるといえます。

より正確な測定のためには、腕帯の位置が心臓と同じ高さにしてください。
それと、必ず2回測ってくださいね。^^)

1回目は高めに出ることが多いようです。
2回目の数値との差が10以内なら平均値を取って終了です。
10以上違う場合はもう一度やって、2回目、3回目の平均値を取るといいと思います。

次回は 『下の血圧が高いとよくないってホント?』
と、いうテーマで書きたいと思います。

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posted by かもめ at 19:43| 🌁| Comment(4) | TrackBack(0) | 血圧の豆知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月29日

血圧の豆知識(2) 『早朝高血圧症』と『仮面高血圧症』について

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前回、『白衣高血圧症』について少し書きました。 血圧の豆知識(1)

これについては、医師にその旨話すか、自宅での測定データを見せれば解決することです。

気をつけなければいけないのが『仮面高血圧症』『早朝高血圧症』です。

血圧測定.jpg

『仮面高血圧症』というのは、『白衣高血圧症』と逆で
本当は高いのに、病院等で測ると低く出てしまうものをいいます。

本人には高血圧の自覚があまりありませんので、『白衣高血圧症』より恐いです。

原因はさだかでありませんが、病院での待ち時間や診察が、
その方にはストレス発散やリラックスタイムになってしまうくらい、
多忙とストレスで心身過労状態の方がなりやすい、という学者もいます。

@ 多忙な毎日
A 仕事上のストレスが多い
B 慢性の睡眠不足
C 不規則な生活
D 外食が多い
E 酒、たばこ

こういう条件が重なる生活が長い方は、検査で大丈夫でも念のため
仕事中の血圧を一度チェックしておくことをおすすめします。^^)


『早朝高血圧症』というのは、朝起きてからの血圧上昇が異常な状態をいいます。

だれでも起きた後は血圧がだんだん上がっていきます。

これは体が 『お休みモード』 から 『活動モード』 へと切り替わるためであり、
(自律神経が副交感神経優位から交感神経優位になっていく) 正常な反応です。

ところが、自律神経の調節がうまくいかず、血圧が異常に高くなり、
脳卒中や心筋梗塞を起こしやすい状態になる
ことがあります。
(実際、脳卒中発作は早朝から午前の早めの時間帯が一番多いのです。)

起きてすぐの時間帯にトイレで倒れる方が多いのですが、あんまり朝から
いきんではいけないということですね。
早朝の夫婦喧嘩もさらに血圧が上昇しますから…ダメ。^^)


前回の記事で、時間を決めれば測定は何時でも、と書きましたが、
できれば起床後1時間は避けたほうがいい、と思います。
刻々と変化している最中ですから一定の数値ではないからです。

『早朝高血圧症』かどうかを調べるために間隔を短くして測ってみるのは
意義があると思いますが…。


『早朝高血圧症』と『仮面高血圧症』の本格的チェック方法として
『24時間血圧測定法(ホルダー検査)』
というのがありますので、医師に相談してみてください。

これを調べることにより、降圧剤をどのタイミングで飲めばさらにベターか、
といったこともわかると思います。

次回は家庭での血圧の測り方について書く予定です。^^)

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posted by かもめ at 21:26| 🌁| Comment(2) | TrackBack(2) | 血圧の豆知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月27日

血圧の豆知識(1) いつ測るのがいいの?

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血圧は1日のうち、何時に測るのが一番いいの?

毎日のように健康管理のために血圧を測っている方は、こうした疑問を持っていると思います。

答えからいうと、どの時間帯が良いというものはありません。

ただし、大切なポイントがあります。

それは、測る時間帯を同じにすることです

血圧は常に変動していますが、一日を通してみると大きなリズムに従って動いているようです。

ですから、昨日は朝測り、今日は昼測り、あしたは夜測る、というような測り方では
正しい比較ができません。
同じ時間帯で、測定することにより血圧の傾向が分かるのです。

また、血圧の一日の変化、リズムを知っておくことは大切なことですので、
一度2時間置きぐらいの間隔で朝起きてから夜寝る前まで測っておくと良いでしょう。
たまにしか測らないという方はまあ、あまり気にしなくて結構と思います。

そして、毎日のように測っている方は、手帳などに書き留めておいてください。

特に、病院で測るといつも高くなってしまう方はそれを見せることにより、医師も

白衣高血圧症」だなと理解してくれるでしょう。

治療中、血圧についての質問を、よく受けます。

たとえば、「手首や、指先で測る血圧は信用できるの?」とか、「下の血圧が高いと良くない
といわれるけど何故なの?」などなど……。

シリーズで、血圧についての豆知識を紹介していきたいと思います。


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posted by かもめ at 13:33| ☔| Comment(3) | TrackBack(0) | 血圧の豆知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする