2006年05月17日

鍼灸院経営のヒント集(10) 患者さんの立場で考えてみる(後編)

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第5段階: 期待・連想 (つらい症状が楽になったらどんなにいいだろう、という想い)

慢性疾患や難病、高齢の方などは、ともすると弱音を吐きがちです。

たとえば
「この病気は一生治らないし、不自由で歩くのもひと苦労、健康な人がうらやましい…。」
とか、
「この歳になると毎年まいとし弱って行くばかり…。悪い所だらけで情けなくなっちゃう…。」
などと、やや後ろ向きの発言が初めの頃は目立ちます。

このような方には少しでも前向きになっていただくために、2つの話をします。

ひとつめは
「つらいでしょうが、あなたよりひどい方もたくさんおられますよ。」

ふたつめは
「半分でも症状が取れたら、ずいぶん楽になりますね。」

気持ちの居場所を変えることと、楽になった自分を連想することで希望をもって欲しいのです。

たとえば

「確かに車で毎回送迎してもらわなければ治療に来られない状態ですが、
駐車場からなんとか一人で来れるじゃないですか。
お風呂だって、トイレだって自分で行けるじゃないですか。

膝の手術をしたけどパッとしなくて、車椅子や寝たきりになってしまった方も大勢いますよ。

○○さんは、まだまだ良くなる見込みが十分あります。痛みゼロという訳にはいかないけれど、
半分くらいにはなると私は思います。そうしたら、自分で自転車乗ってこられるし、
家の階段だってゆっくり上れるかもしれませんよ。

私もガンバルから○○さんもあきらめないで!」

こんな感じで励まします。

ただし、励ましが逆効果になることもありますので、ケースバイケースで考えてくださいね。

たとえばガン末期の痛みや激痛性の疾患の患者さんには、激励やなぐさめより、
黙ってさすってあげたほうがベターかもしれませんから。

年配の方に対しては

継続して治療に来られている方は髪の毛が増えて黒くなったり、
足の衰えも少ないことを話してあげますと、ガンバローという意欲が出るようです。

現状の自分を脱却して、少しでも健康な状態になった姿を期待、連想させることは
とても大切なことと思います。(治療する側はプレッシャーがかかりますが…。^^;)


第6段階: 比較 (病院、接骨院、他の治療院との比較)

ある程度の効果が出始めると、患者さんは心の中で鍼灸をメインに
治療をしていくかどうか、比較検討を始めます。

病院、接骨院は保険を使えますので、その点不利な鍼灸は料金に見合う治療効果、
魅力などがなければリピーターにはなってくれません。

さらに、他の鍼灸院のみならず、マッサージや整体、カイロプラクティックなどとの競合もあります。

実際、1、2ヶ月来られては、また他へ行ったり、戻ってきたりという患者さんもいますが、
そのつどの比較で負けてしまったからでしょう。

行ったり来たりが患者さんの性格からきているのか、こっちに原因があるのか
検討する必要がありますね。^^;)


 
第7段階: 決意・決定 (自分はここで根気よく治療していくことを決意)

いろいろ比較の結果、ずっとここで治療していくと心に決めてくれた段階。

定期予約の申し出 (毎週や隔週何曜日の何時などの) があったときや、

回数券を購入されたときは、この段階まできてくれたと思います。


第8段階: 満足(毎回の治療に満足していただく)

かなりの信頼関係ができあがっています。
症状は完全に消失したり落ち着いているのですが、患者さんは今後の予防を
目的に来られている方が多くなります。

この時期は、マンネリにおちいらないよう、毎回治療に満足して帰っていただくことが大切です。

『小さな満足の積み重ね』がベターです。
『大きな満足』を積み重ねようとするとお互いだんだんつらくなってきますので、
小さいのを継続するほうがいいのです。


第9段階: 信頼( 最終段階の信頼関係)

ステップアップしてゆくためには、信頼関係が必要でした。
第3、第4、第5と進むにつれ、信頼関係も太くなってきました。

最終段階の信頼を寄せてくれますと、家族、肉親を治療によこすようになります。
家族ぐるみで来るようになれば、よほど信頼されていると考えて間違いないと思います。

このような患者さんがたくさんいればいるほど経営は安定することでしょう。(そうなりたいなぁ…^^;)


<最後に>

最後になりましたが、会話についてひとつだけ。

これは全般を通していえることですが『しゃべりすぎない』ことが大切です。

このシリーズを読まれて、私のことをしゃべりまくる鍼灸師と思っている方、誤解のないようにね…。
こうみえても人前で話すのは苦手なタイプなんです。^^;)

しゃべりすぎると、人間性も治療のイメージも軽くなってしまいますし、

肝心な話が患者さんの頭に残りません。

会話にはメリハリが大切です。ここぞというところはシッカリ、ゆっくり。

(早口にならないようにネ!)

大事なことを話したあとは、患者さんが考える時間、というか 『間』 も必要と思います。


最後まで、このシリーズにお付き合い頂きましてありがとうございました。

これをもちまして、鍼灸院経営のヒント集は終了とさせていただきます。

このシリーズを書きながら、反省や気づきも多く、いろいろ自分のためにもなりました。

鍼灸関係の皆さんだけでなく、一般の方にも、ご意見ご感想を頂き、
今後の糧にしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。



<おことわり>

鍼灸の技術的な面については、さまざまな考え方、流派、方式があり、自分に合ったものを求めて、
セミナー、研修会、研究会等も利用しながら勉強してゆくべきものと思いますので、
今回のシリーズではいっさい取り上げませんでした。^^)



Produced by かもめ針灸治療室






posted by かもめ at 18:39| 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 鍼灸院経営のヒント集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月16日

鍼灸院経営のヒント集(9) 患者さんの立場で考えてみる(前編)

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患者さんとの信頼関係を築くためには、適度なコミュニケーションが必要と思います。
余計な会話をせずに、淡々と治療するほうがよいという考えもあります。
私は前者の考え方ですので、それに沿って書いてゆきますね。

コミュニケーションも、やみくもに取ればいいというものではありません。
時と場合を考えないと傷つけたり、信頼を失ったりします。

先日、娘さんをガンで亡くされたリピーターの患者さんが来られました。
こういうときの会話、どう考えればいいのでしょう。
困ってしまいますね。

お悔やみは申し上げましたが、なぐさめや励ましの言葉は言えませんでした。
もし自分が、娘に先立たれたばかりの母親の立場なら…、そう思うとそこから先の言葉は、
今ここで言うべきじゃないような気がしました。
お母さんの心の整理がついてくれば、自分からいろいろ話してくれると思ったのです。

さて、今回の本題です。
続きを読む
posted by かもめ at 08:47| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 鍼灸院経営のヒント集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月13日

鍼灸院経営のヒント集(8) @カルテは必ず書く Aピンチはチャンス

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@カルテは必ず書く

基本的なことですから当然ですよね。^^)
自分のための貴重な財産になるし、患者さんにも安心感を与えます。

私の場合のカルテは治療内容とともに、余白は『ちょこっとメモ』となっています。

たとえば、<改築中>とか<孫来てる><来週旅行>などの断片情報を書いておきます。

次回の治療時に、このメモがおおいに役立ちます。

「旅行どうでした? 膝はだいじょうぶでしたか?」

などと聞いてあげると、うれしそうにされます。

誰でもそうですよね、自分のことを気にかけてくれていると思うと、
ちょっとうれしい…。^^)

前回の記事で『信頼は 満足の積み重ねによってのみ 得られる』と、書きました。

ちょっとしたメモが『小さな満足』を生み出すひとつの道具になると思います。

『大きな満足』は毎回差し上げられませんが、『小さな満足』なら可能です。



Aピンチはチャンス

たとえば予約制でやっていると、時間に遅れたり、日時を間違えて
来られる患者さんがおられます。

あとの患者さんが詰まっている場合などは、困った事態発生!ということになります。

その時どういう対応をとるか…。

こういうときこそ、チャンスです!

自分を売り込むいい機会が与えられたと思って、やさしく接してください。
それでなくても、患者さんは恐縮しているのです。

「お互い様ですよ、なんとかしますから心配しないでね。
ただ、予約の方の合間を縫ってやりますからいつもより
時間かかりますけどいいですか?」

患者さん達の前で人柄を堂々とアピールできるチャンスです。
(そのあとは汗かきながらガンバルしかないが…。^^;)

くれぐれも『医療現場での言葉の暴力』に出てくる先生のような言動は禁物です。

ピンチを前向きにとらえれば、チャンスになると思います。

私の恩師はスタッフがハリを抜き忘れしたとき、その日のうちに患者さんの自宅まで
出向いて謝罪し、一層その方の信頼を厚くしたことがありました。

クレームも誠意を持って対処すれば、信頼獲得のチャンスになるということですね。

そろそろ『鍼灸院経営のヒント集』もネタが尽きてきました。(笑)

次回、最終回は『患者さんの立場で考える』というテーマで書いてみたいと思います。

(ラストスパートだ!がんばるぞー!この1週間、あぁ疲れた…。^^;)

Produced by かもめ針灸治療室






posted by かもめ at 21:40| ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | 鍼灸院経営のヒント集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月12日

鍼灸院経営のヒント集(7) 開業時、早く信頼を得る方法

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『信頼とは 満足の積み重ねによってのみ 得られる。』

私の好きな言葉のひとつです。

『積み重ね』が必要ですから、信頼を得るには時間がかかります。
まして初診時の短い時間では、むずかしい話です。

したがって開業時には、まず
不信感をもたれないようにすること、これが『早く信頼を得る第一歩』
につながります。

とくに鍼灸初体験の患者さんは、不安と心配のかたまりです。

そのため、ちょっとしたことで不信感をもちます。

クレームという形で意思表示をしてくれる患者さんは稀で、ほとんどの方は何も言わず来なくなります。

不信感の芽を摘むために次の3点がとくに大切と考えます。

続きを読む
posted by かもめ at 23:08| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 鍼灸院経営のヒント集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月11日

鍼灸院経営のヒント集(6) スタートの1ヵ月が大切

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開業すれば、とにかく患者は必ず来ます。

最初の1ヵ月が大切です。

飲食店などのオープンなら気軽に入って行けますが、治療院はそうではありません。

自分が患者さんの立場になって考えてみるとわかりますよね。

まして鍼灸となると、オープンしてすぐに来られる方というのは、
よほどつらい症状か、ほかでパッとせず新規を試しに来た人か、
はたまた、鍼灸にある程度慣れている方が治療師の腕前チェック(?)に来たか…。^^;

いろんな方が来られると思いますが、とにかく最初の10人の方をきちんと治療できれば、
紹介、口コミで必ず増えていきます。


つらい症状がとれれば、うれしくて患者さんは周囲にかならず話しをします。

また腕前チェックの鍼灸ファンは、あちこちで治療の感想やら、印象やら、どんな先生か
などまで宣伝してくれます。
この方たちは、あちこちで治療を経験して慣れてるだけに説得力があります。

1人の患者さんの後ろには10人、20人の患者さんがつながっています。

患者さんは治療費を払ってくれるだけでなく、自分の治療院の宣伝担当や、
営業マンになってくれます。

そういう意味で、1人1人の患者さんを心から大切にしてくださいね。

なぜなら、悪い印象を持たれてしまうと、逆の宣伝をされてしまいます。

最初の1〜2ヶ月が大事です。この時期を過ぎると紹介のペースが落ちてきますから
スタートダッシュに全精力を傾けてください。

初速が遅いといつまでも離陸できません。
初めはじっくりボチボチでいいやなんて思っているうちに、
世間の注目は薄れていってしまいます。

この辺がわかっていなくて私は苦戦しました。^^;)


また、スタートダッシュを成功させるためには、治療そのものに
ある程度の自信が必要です。

誰でも初めのうちは不安です。胸はドキドキしていても、
顔はにこやかに、自信ありそうにみせてくださいね。
(これがなかなかむずかしい…^^)

患者さんはとても敏感に察してしまいます。不安感を持たれてしまうと紹介してくれません。
むろん、本人も来なくなるでしょう。

自信ができて、はじめて開業してください。あせることはありません。

開業にはまとまったお金が要ります。
失敗したらパァです。(それはそれで貴重な経験にはなりますが^^;)

したがって開業のタイミングは十分検討して、入念な準備が必要ですよ!

開業スタートを成功させるためには、患者さんとの信頼関係をいかに早く
築くかも重要なポイント
になります。
次回はその辺のことを書いてみたいと思います。^^

Produced by かもめ針灸治療室






posted by かもめ at 21:41| ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 鍼灸院経営のヒント集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月10日

鍼灸院経営のヒント集 (5) 私の本音

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治療しながらリピーターを育てる、この積み重ねが経営の安定につながっていく
ことを前回書きました。→鍼灸院経営のヒント集(4)

そのためには、何をすればいいのでしょうか?

どこの鍼灸院でも必ずリピーターがいます。

治療者との相性もいいからでしょうが、、
このような患者さんたちに共通している意識は、

「症状が取れたから、楽になったからといって、安心ではないんだ。
再発しない体、より健康な体になって、将来もつらい思いをしないようになりたい。
だから自分なりのペースで、定期的に鍼灸でケアしていきたい。」


そのように考えている方々だと思います。

そりゃそうです。症状が悪化して、入院だ、手術だという状態になれば、
100万、200万、すぐ飛んでいってしまいます。

手術内容によっては1000万以上かかることだってあるんです。
それで元の体に戻ってくれればいいけれど、戻れません、現実には…。

だから予防が大切。予防にお金をかけるのが一番安上がりだし、
なにより健康でいられたら、それは何物にも代えられませんよね。

ちょっと生々しい話になってしまいました。^^;)

こんな言葉で毎日患者さんにまくし立てているわけではありませんから、
誤解しないでくださいね。^^)

でも、これが私の本音です。続きを読む
posted by かもめ at 22:07| ☔| Comment(7) | TrackBack(0) | 鍼灸院経営のヒント集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月09日

鍼灸院経営のヒント集 (4)  リピーター、リターナーを育てる 

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たとえば週1回とか、2週間に1回、なかには月1回というふうに、定期的に治療を
受けに来てくれる患者さんを『リピーター』と呼ぶことにします。

定期的ではないけれど、たとえば持病の腰痛が再発すると集中的に治療に来て、
良くなるとまた来なくなる。
このように不定期ではあるけれど、糸が切れずにいてくれる患者さんを『リターナー
と呼ぶことにします。

鍼灸院経営においてはこのリピーター、リターナーをどれだけ確保しているか、
また増やしていけるか、これが最も重要と私は考えています。

せっかく新患が来てくれても、その時数回だけのつきあいでは、
いつまでも波の大きい経営から抜け出せません。

新患がリピーター、リターナーになってくれるほど経営は安定してゆきます。

一般的に患者さんは、症状が取れれば来なくなります。

治りが悪くても、見切りをつけて、やはり来なくなります。 …^^;)


その辺は割りきっって定期の広告を入れて集める、というやり方もあるでしょうが
口コミ、紹介をメインにやっていきたい方はリピーター、リターナーの確保が大切です。

どうしたらリピ−ター、リターナーになってもらえるのでしょうか?続きを読む
posted by かもめ at 20:37| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 鍼灸院経営のヒント集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月08日

鍼灸院経営のヒント集(3) 鍼灸院の経営形態

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ヒント集の本題に入っていく前に、ある程度の前提条件を決めておく必要があります。

どういう形態で経営するのかにより、話が違ってくるからです。

たとえば、1人の治療に十分な時間を取り、じっくりやる方法。
人数をこなせないのでそれなりの料金をいただくことになります。

局所治療で、とにかく多くの患者をこなす方法。
その分料金は安く設定するか、保険を使う方法もあります。

定期的に広告やチラシをまき、サービス券、割引券などを積極的に活用するやりかたもあれば、
紹介や口コミ、ホームページなどを活用し広告費は極力抑えこむやり方もあります。

一人でやるのか、専従者やスタッフを雇ってやるのか、などによっても違ってきます。

どれがいいとか悪いとかではありません。

長所、短所を検討し、自分に合った経営形態を決めればいいと思います。

私の場合、妻を専従者にして(無資格なので施術は不可)、
1人に1時間弱かけてのじっくりタイプの治療スタイルです。。

広告費は年数回、『健康だより』という情報誌を新聞折り込みで、周辺地域限定で
入れる以外は使いません。

ほとんど口コミと紹介、あとホームページで少々といったところです。

ですから、今後の私の記事は、この形態での治療院経営をめざす、という前提での
話しになりますので、それを念頭に読んでくださいね。^^

Produced by かもめ針灸治療室




posted by かもめ at 16:27| ☔| Comment(4) | TrackBack(0) | 鍼灸院経営のヒント集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鍼灸院経営のヒント集(3) 鍼灸院の経営形態

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ヒント集の本題に入っていく前に、ある程度の前提条件を決めておく必要があります。

どういう形態で経営するのかにより、話が違ってくるからです。

たとえば、1人の治療に十分な時間を取り、じっくりやる方法。
人数をこなせないのでそれなりの料金をいただくことになります。

局所治療で、とにかく多くの患者をこなす方法。
その分料金は安く設定するか、保険を使う方法もあります。

定期的に広告やチラシをまき、サービス券、割引券などを積極的に活用するやりかたもあれば、
紹介や口コミ、ホームページなどを活用し広告費は極力抑えこむやり方もあります。

一人でやるのか、専従者やスタッフを雇ってやるのか、などによっても違ってきます。

どれがいいとか悪いとかではありません。

長所、短所を検討し、自分に合った経営形態を決めればいいと思います。

私の場合、妻を専従者にして(無資格なので施術は不可)、
1人に1時間弱かけてのじっくりタイプの治療スタイルです。。

広告費は年数回、『健康だより』という情報誌を新聞折り込みで、周辺地域限定で
入れる以外は使いません。

ほとんど口コミと紹介、あとホームページで少々といったところです。

ですから、今後の私の記事は、この形態での治療院経営をめざす、という前提での
話しになりますので、それを念頭に読んでくださいね。^^

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2006年05月07日

鍼灸院経営のヒント集(2) 開業への2つの課題

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『鍼灸だけで食べていくのは難しい』という現状の根底には
さまざまな問題が存在しますが、特に大きな2つの課題があります。

@ 収入に対する不安

これはやりようによって、ちゃんと生活してゆけます。大丈夫!

大もうけは期待できませんが、収入以上にやりがいを求めたい方に、とても向いた仕事です。

この辺のことは 『鍼灸師のツボ日記』 にていねいに書かれていますので、ご覧ください。

私自身も、お金をいただいたうえに 感謝の言葉までかけてもらうと、
「この仕事をしていて良かった〜。」とうれしくて、疲れが吹き飛んでしまいます。^^


A 臨床を積む場

これが少ないために、開業に自信が持てなくて迷っている方が多いと思います。

私は、幸運にも鍼灸院に入り込むことができ、初めは研修生、後にスタッフとして
臨床を積ませてもらいました。

現実には、研修生を開業まで育て上げてくれる余裕のある鍼灸院はほとんど無いのが実情でしょう。

仮に、見つけても簡単には入り込めません。

でも、本気で「鍼灸でやっていきたい!」
その熱意があれば道は開けると思いますよ。


もし仮に、私がこれから開業を目指す立場なら…うーむ、どうしようか。

ひとつの作戦として

2年間の生活費と開業資金をまず確保してから、「この人!」
と思う先生をみつけて
「無給でいいから、臨床積ませてください!」
と頼みこむのはどうでしょう。

研修先は、とにかく繁盛している鍼灸院で、勉強会の場もあれば
言うことなし。(この段階で、もう私は失格…^^;)

それから、研修は2ヶ所以上で積んだほうがいいですよ。

先生により、施術スタイルや考え方は10人10色ですから複数経験することにより、
長所、短所が比較できます。

いいところを取り入れて、自分なりのスタイルを考えることができます。

<資金のため方について>

私なら、マッサージでガンガン稼ぎまくります。

実際、学校時代はそれをメインに収入を得ました。その気になれば月30万以上は稼げるとおもいます。
(私の場合は運送業や老人病院のヘルパーなどもやりました。お金では買えない体験もしましたが、
やはりマッサージのバイトが役に立っていますよ。)

「鍼灸をめざすなら指が荒れるからマッサージはするな」
という先生もいますが、私は逆の考えです。

鍼灸専門でやる方も、いざというときマッサージはできるように
しておいたほうがいいと思います。

1人でも多くの体を触ることにより、指先でコリなどの感触を
覚えることができます。

マッサージで稼ぐことは一石二鳥と思います。

最後は稼ぎ方講座みたいになってしまいました。^^;

Produced by かもめ針灸治療室




posted by かもめ at 21:37| ☔| Comment(2) | TrackBack(1) | 鍼灸院経営のヒント集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鍼灸院経営のヒント集(2) 開業への2つの課題

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『鍼灸だけで食べていくのは難しい』という現状の根底には
さまざまな問題が存在しますが、特に大きな2つの課題があります。

@ 収入に対する不安

これはやりようによって、ちゃんと生活してゆけます。大丈夫!

大もうけは期待できませんが、収入以上にやりがいを求めたい方に、とても向いた仕事です。

この辺のことは 『鍼灸師のツボ日記』 にていねいに書かれていますので、ご覧ください。

私自身も、お金をいただいたうえに 感謝の言葉までかけてもらうと、
「この仕事をしていて良かった〜。」とうれしくて、疲れが吹き飛んでしまいます。^^


A 臨床を積む場

これが少ないために、開業に自信が持てなくて迷っている方が多いと思います。

私は、幸運にも鍼灸院に入り込むことができ、初めは研修生、後にスタッフとして
臨床を積ませてもらいました。

現実には、研修生を開業まで育て上げてくれる余裕のある鍼灸院はほとんど無いのが実情でしょう。

仮に、見つけても簡単には入り込めません。

でも、本気で「鍼灸でやっていきたい!」
その熱意があれば道は開けると思いますよ。


もし仮に、私がこれから開業を目指す立場なら…うーむ、どうしようか。

ひとつの作戦として

2年間の生活費と開業資金をまず確保してから、「この人!」
と思う先生をみつけて
「無給でいいから、臨床積ませてください!」
と頼みこむのはどうでしょう。

研修先は、とにかく繁盛している鍼灸院で、勉強会の場もあれば
言うことなし。(この段階で、もう私は失格…^^;)

それから、研修は2ヶ所以上で積んだほうがいいですよ。

先生により、施術スタイルや考え方は10人10色ですから複数経験することにより、
長所、短所が比較できます。

いいところを取り入れて、自分なりのスタイルを考えることができます。

<資金のため方について>

私なら、マッサージでガンガン稼ぎまくります。

実際、学校時代はそれをメインに収入を得ました。その気になれば月30万以上は稼げるとおもいます。
(私の場合は運送業や老人病院のヘルパーなどもやりました。お金では買えない体験もしましたが、
やはりマッサージのバイトが役に立っていますよ。)

「鍼灸をめざすなら指が荒れるからマッサージはするな」
という先生もいますが、私は逆の考えです。

鍼灸専門でやる方も、いざというときマッサージはできるように
しておいたほうがいいと思います。

1人でも多くの体を触ることにより、指先でコリなどの感触を
覚えることができます。

マッサージで稼ぐことは一石二鳥と思います。

最後は稼ぎ方講座みたいになってしまいました。^^;

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2006年05月06日

鍼灸院経営のヒント集(1)  はじめに

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このコーナーは、これから鍼灸師をめざす方、鍼灸で開業したものの、壁に突き当たって
いる方などに読んでいただけたらと思い、書くことにしました。

多少、迷いがありました。
なぜなら、こんな記事を書くほど繁盛していないのですから…。(笑)

なんとかつぶれずに10年間、鍼灸だけでやってこられた、その程度でして…。

世間にはもっと立派な先生がたくさんおられ、繁盛している鍼灸院もいっぱいあります。

そういった先生や鍼灸院に比べれば、まだまだ未熟で駆け出し者です。

こんな身のほど知らずが、大それた記事を書く決意をした理由とは…。

鍼灸だけで食べてゆくのは難しい』 という業界の常識?(確かに現状はそうですが…)に対し

「そりゃ、楽ではないけれど、そんなでもないよ〜。」
と言いたいのです。

その前に、「鍼灸だけ、にこだわる必要があるの?」という意見があると思います。

もちろん、こだわる必要はありません。

いろいろな手技療法、物理療法、民間療法等を否定するものでは一切ありませんから
誤解しないでくださいね。^^;)

せっかく鍼灸の素晴らしさに出会い、また、鍼灸が好きで、それでやっていきたいという
気持ちを持ちながらも、先ほどの業界常識により挑戦をあきらめたり、
踏み出せないでいる方が結構多いと思います。

そういう方々に、

「大丈夫! 熱意と信念、それに一定の治療技術があれば、鍼灸で生活できます!!」

そしてこの『鍼灸院経営のヒント集』があれば…。(かなり心細い?^^;)

私自身、開業10年たち、無意識のうちにマンネリや惰性が出てきている気がします。

今一度、経営の基本、応対の基本を初心に帰って見直すことが必要だなぁ、と最近思っていました。

つまり自分自身のためにもなる、そう考えていますので、忌憚のない意見、コメント等も歓迎します。
そして私の今後の糧とさせていただきます。

いろんな意味でプレッシャーを感じますが前向きに考えたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。<(_ _)> 

 Produced by かもめ針灸治療室






posted by かもめ at 08:14| ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 鍼灸院経営のヒント集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする