「また、券をお願いしたいんですが。」
いつも柔和な物腰で、お年は70代後半です。
3年前からHさんは、毎年奥様の誕生日に治療回数券をプレゼントしているのです。
彼女は週1回のペースで治療に来られています。
初めはご主人のHさんが来室され、その後奥様も見えるようになりました。
実は、Hさんは膀胱がんの闘病を長く続けておられます。
鍼灸を併用することにより免疫力をアップさせ、抗がん剤の副作用を軽くしたい、というのが目的でした。
最近は入院しての治療が増えて、鍼灸にこられる機会がほとんど無くなっています。
そんなHさんが、わざわざ足を運んで来てくれたのです。
自分の体が大変なのに、奥様の健康を心配するその優しさに、少しジーンと来たかもめでした。
一昨年、初めて回数券をプレゼントする際に、こうおっしゃいました。
「品物より、健康を贈りたいから…。」
そして今年が3回目なのです。
なんとしてでも奥様の健康を守らねばなりません!!笑)
Hさん、帰り際にこんなことをおっしゃいました。
「でも、私のプレゼントより先生からのほうが嬉しいようで、手紙は大事にしまってますよ。」
実は70歳以上の方には、キャンデーに簡単な手紙を添えてお誕生日プレゼントをしているのです。
ご主人にも見られていたとは…、ちょっぴり恥ずかしいけど嬉しいですね。^^;)
Hさんの優しさとご夫婦仲の良さが感じられ、心地よい出来事でした。
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年老いて急に慈悲深く優しくなれるものでもないですよね。
きっと夫婦の歴史が浅い頃から、相手を思い遣りながら
仲睦まじく愛を育てて来られたんでしょうね。
私が70歳を過ぎた頃には、夫婦穏やかに緩やかに、
過ごせているかしら....
奥様もいつもニコニコ穏やかなお人柄で、本当に理想のご夫婦だなぁと思っています。
絵夢さん、大丈夫ですよ、将来もきっと仲睦まじく過ごせていますよ。^^)
medwriterさんへ
治療回数券を誕生日プレゼントに、という発想は相手の健康を日頃から願っていなければ出てきませんよね。
Hさんのような人格者になりたい、毎年そう思うのですが…道、険し。(笑
でんさんへ
毎年キャンデー1袋に手紙を添えて、という完全なワンパターンで芸がありません。(笑
本当は全員の方にプレゼントしたいのですが…、70歳未満の方、ごめんなさい。(ペコ
でんさんも、お体不自由な奥様に一生懸命尽くしておられる様子が文面からいつも感じています。
私も妻をもっと大切にしたいと思います。^^)