2018年03月29日

不妊の鍼灸医学的分類(4)気血両虚

(症例)気血両虚 (きけつりょうきょ) の不妊

Cさん 29歳 専業主婦
結婚5年2ヶ月 不妊歴2年
自然妊娠希望
通院なし

体の状況
   疲れやすく慢性的にだるさあり
   ときどきめまいやふらつきあり
   貧血、冷え症、動悸、浅眠、風邪をひきやすい
   食欲弱く、食べ過ぎるともたれる
   爪がもろく、割れやすい

舌診 
   色がやや白っぽく、舌体が薄い
脈診
   全体的に脈状は沈んで弱い
腹診
   全体的に張りなく、特に臍下に力なし

CHTI037.jpg





治療と経過
   胃下垂気味で、幼少時から虚弱体質とのことで
   気血両補(きけつりょうほ)の治療も加えながら、
   生活面では1日30分のウォーキングや体操、
   ストレッチングを続けてもらった。
   1年2カ月後に妊娠。   

考察
   当初、基礎体温も低めで2相化も明確でなかった(排卵も有ったり無かったり?)が
   9ヵ月ごろから状況の改善が見られたので不妊クリニックで検査をすすめた。
   AMH値が年齢の割に低く、卵子の発育も弱いことから体外受精に変更。
   採卵を2回実施し、3回目の体外受精で妊娠に成功。

   幼少から虚弱体質で食も細く体力不足が認められたので
   軽い運動で筋力をつけてもらったのも良かったと思います。
   当初は自然妊娠にこだわっておられましたが、
   この方の体質改善には長い時間がかかることから、体外受精に変更して頂き
   それが結果的に早道になったと思います。
   

Produced by かもめ針灸治療室

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posted by かもめ at 18:29| 神奈川 | Comment(0) | 不妊症と鍼灸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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