2018年03月19日

不妊の鍼灸医学的分類(2)腎虚

(症例)腎虚 (じんきょ) の不妊

Aさん 33歳女性 会社員 
結婚5年6ヵ月 不妊歴3年 
自然妊娠希望  
通院歴10ヶ月(総合病院婦人科)

体の状況
  冷え症がひどく冬はよくしもやけになる
  疲れやすく肩が凝ってつらい、夕方足がむくむ
  便秘がちで尿の出も悪い
  花粉症と耳鳴りが少しある、イライラしやすい
  月経周期30〜33日 生理痛軽い

舌診
  舌の色が赤み少なく、むくんで歯型がついている
  舌の中央に白苔多し

脈診
  脈は全般に弱く沈んで、特に尺脈(腎脈)沈細

腹診
  右の肓兪(こうゆ)、左の大巨(だいこ)に硬さあり

治療と経過
   この方は腎虚メインで、肝気うっ血も混在しているので
   状況に応じてツボを選びながら治療を進めた結果、
   徐々に冷え性等の体調が改善し、治療開始後2年3カ月で妊娠。

IP08_I04.JPG  

考察
  腎虚が主因の不妊は全体の約7割を占めます。
  Aさんは典型的な腎虚症で慢性的な冷えを改善するために
  職場での冷え対策と食事の改善もしていただきました。
  しもやけも出なくなり尿の出も良くなり基礎体温にも変化が出て妊娠に結び付いたものと思います。
  自然妊娠が希望でしたので時間はかかりましたが結果が出て本当に良かったです。

Produced by かもめ針灸治療室

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posted by かもめ at 20:43| 神奈川 | Comment(0) | 不妊症と鍼灸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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