2007年06月25日

紫陽花まつり

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紫陽花まつりの駐車場から会場まで続く道の途中で、近くの家から一人の若者が車椅子を押しながら出てくるのを見かけた。

体格のいい、80歳くらいの女性が乗っている。

彼は車椅子の前にしゃがみこむと、馴れた手つきで帽子をかぶせ、白いタオルを首に掛けてあげた。

二言三言の会話のあと、彼女は遠くを指差した。

散歩のコースを決めているのだろう。

指先に目をやった彼は、ニコニコ笑っていた。わーい(嬉しい顔)


.JPG年のころは高校生か、大学生か…。

真っ白なTシャツに、ところどころ穴のあいた濃紺のだぶだぶGパン。

髪は茶髪、耳にはピアス、ズックのかかとはつぶして履いている。


頭にかぶった小さめのキャップは斜め45度を向いていた。

一人でいる時なら、ちょっと不良っぽく見られそうな格好である。

その彼がおばあちゃんと楽しそうに会話しながら、まつりのコースを押して歩き始めた。


不思議な夢でも見ているようで、私もゆっくり彼らの後を一定の距離を保ちながらついてゆく。

広大な田んぼや畑を囲むように数え切れないほどの紫陽花が色とりどりに咲き乱れている。

ひと通り見て回るだけで1時間はかかりそう…。


雨あがりで蒸し暑い梅雨の午後。

二人は楽しそうに会話をし、車椅子は進んでゆく。黒ハート


15分ほど歩くと彼は立ち止まり、車椅子に下げていたペットボトルを外し、彼女の手に渡した。

片方は麻痺しているようだ。

飲み終わったボトルを受け取ると、帽子を脱がせ、首のタオルで汗を拭いてあげながら何か聞いている。

おばあちゃんは首を横に振り、また指差した。

笑ってうなずくと彼はまた車椅子を押し始めた。

休みの日に、ときどきこうやって車椅子を押しているのに違いない、…そう思えた。


綺麗な紫陽花と若者の優しさに心が満たされた午後でした。わーい(嬉しい顔)


Produced by かもめ針灸治療室

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posted by かもめ at 15:18| ☔| Comment(5) | TrackBack(0) | エッセイ・日々の雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
少しのぞいてみて、ほっとしました。
素敵なお話しありがとうございます(*^_^*)
こういう気持ちで散歩することも時には大切ですね。
こういう時間を努力してとっていかなければならないのでしょうね。
Posted by サト at 2007年06月26日 09:38
素敵な光景ですね。
怖い事件ばかり報道されるけれど、若い子の中にも、心やさしい子はいっぱいいるのでしょうね。
Posted by medwriter at 2007年06月26日 10:12
サトさんへ
休日はあちこち「ぶら歩き」したり、やテニスをしたりしています。
先日はビール工場で、できたてビールをごちそうになりこれがまたグッドな気分転換になりました!(笑
サトさんもご主人と一緒に「ぶら歩き」どうですか?

medwriterさんへ
紫陽花も良かったけれど、あの2人の光景が映画のシーンでも観ているようで忘れられません。
人は外見で判断してはいけないことを思い出させてくれました。^^)
Posted by かもめ at 2007年06月26日 21:49
良い風景ですね・・松田の田んぼの畦の紫陽花・・其処に心温まる人の温かさ・・素晴らしい風景が目に映る・・かもめさんの散文詩・・感動して読ませていただきました・・今度機会があったらあの紫陽花を・・車椅子のお話を思い出しながら見たいと思います・・有り難う!・・感謝の応援のポチ。
Posted by でんどう三輪車 at 2007年06月27日 23:04
でんさんへ
最近は紫陽花のほかにハナアオイも綺麗です。
来年はぜひ両方楽しみに見に来て下さい。
いつも応援有難うございます。^^)
Posted by かもめ at 2007年06月28日 20:28
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