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妊娠希望で鍼灸に来られる方は、1〜2年不妊治療で医療機関に通院中の方が多いです。
なかには、3〜4年も通院したがなかなか結果が出なくて相談に来られる方もおられます。
初めから鍼灸だけで妊娠をめざそうという方もおられますが、少数ですね。
近年の高度生殖医療の進歩は目覚ましいものがあります。
それを考えると、高度生殖医療による妊娠の確率はもっと高くてもいいはずなのですが…。
薬を使って卵を大きくしたり成長スピードを速くしたりもできます。
数を増やしてまとめて採卵し、使わない分は凍結保存できます。
これにより、1回の採卵で何度も移植が可能になります。
精子や卵子の選別もできます。
顕微授精という、まさにピンポイントの受精も可能になりました。
そうした最先端の医療技術でもなかなか結果が出ない。
体外受精で分割胚や胚盤胞まではうまくいっても、子宮に戻してからの着床や成長の段階でうまくいかない。
なんどやっても、妊娠までこぎつけなかったり途中で生育が止まってしまう。
なぜなんでしょうか。
考えられる要因は2つです。
ひとつは移植技術の問題。
医療機関ごとの人工受精の成功率はあまり差がないようですが、体外受精の場合はけっこう差があるようです。
低い所は10%台なのに高い所は30%台あります。
クリニックや病院を決める際には、その辺の情報も調べておくことが大切です。
それプラス、先生との相性も重要ですね。
もうひとつは母体の状態。
具体的に言うと子宮や卵巣などの状態が思わしくないような場合です。
不妊治療ではたくさんの薬を飲んだり、注射をしたりします。
採卵では卵巣に穿刺して採取しますので、母体が傷つきます。
こうした肉体面の負担に加え、通院時間の確保や経済的負担、仕事、家事の時間的負担などが
精神面にも影響を及ぼしてきます。
早めの周期で妊娠できればいいのですが、妊娠成立まで周期が重なるうちに、だんだんと疲労が蓄積されてきます。
高度生殖医療は攻めの治療ゆえに、長引くと子宮や卵巣の状態を悪くさせることがあります。
子宮内膜の状態が悪ければ、いくら受精胚を移植しても定着がうまくいきません。
また、疲れた体では良い卵自体できにくくなりますよね。
攻めの治療と並行して、
子宮や卵巣の状態を改善させよう
というのが不妊鍼灸です。
場合によっては高度生殖医療を少しお休みをして、心身をストレスから解放させるのも良いと思います。
その間に鍼灸治療で良い状態に整えてから再開したところ、すんなりと妊娠できたという例もあります。
心身疲れ切ってしまう前に、鍼灸を併用して成功率を高める選択もアリですね。
どんな形にせよ、最終的には自分の子宮で育てる以上、よりベターな体調維持が基本なのですから…。
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2015年04月29日
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