3/29(土)の夜明け前にそれは突然やってきました。
突発性難聴です。
まさか自分がなるなんて……、いまでも長い夢の中なのかな、なんて思ったりしています。
朝の5時前でした。
なんかうるさい音が聞こえ始め、なんだろうと目を覚ますと、…自分の耳鳴りでした。
左の耳の奥で、「ザーー、ザーー」という連続音。
今まで経験のないほどの大きな雑音で、まるで電波の届いていない深夜のテレビのよう。
気がつくと、耳の奥が詰まっています。
何度つばを飲んでも、耳をもんだり引っ張ったりしても詰まりは取れません。
ただ事ではないかも……。
寝室を出て居間のテレビの前に座り、両耳の聴こえを確認してみる。
右は正常だが、左は明らかにおかしい。
音は聞こえるが、何を言っているのかがよくわからない。
突発性難聴治療を本格的にやりだして6年半になります。
大勢の方の突発性難聴に接してきた私です。
典型的な症状を突き付けられ、もはや疑う余地はありませんでした。
めまいや吐き気はないのでいつもどおりに朝食を済ませ家を出る。
自転車15分の道すがらも特につらさは無い。
治療室に着き、すぐに自分の治療に取り掛かる。
耳の周囲に10本、首肩に5本、計15本のハリを打つ。
短いハリなので刺したままで1日を過ごすことにした。
8時30分から患者さんの治療がスタート。
なんとなく二つの頭が左右に分かれて乗っかっているような感じ。
右耳は正常なので会話には困らないが、左耳の奥で自分の声が反響する。
ときどき、患者さんの声が割れて聴こえる。
2時間が過ぎた頃、気がつくと耳の中の反響が少し小さくなっている気がした。
耳鳴りは相変わらず続いているが、そういえば朝ほどひどくない。
仕事に集中できるようになってきた。
午前中の治療が終わった頃には、反響音と詰まりが半減していた。
これは治るかも。
昼食後、30分の昼寝をした。
目覚めると耳鳴り以外の違和感はほとんど取れていた。
耳鳴りもBGMを止めて静かになると分かるが、治療中は気付かないほどだった。
うれしかった。
なにより、耳の閉塞感と自分の声が頭に響く不快感が消えたことがありがたかった。
1日の治療をなんとか無事に終えた夜、ハリを取った。
消毒をして、再度同じツボに打ち、その日は夜中も刺したまま寝た。
怖かった。
昨日のように強い耳鳴りで起こされはしないかと…。
大丈夫でした。
とてもスッキリした感じで起きられました。
以来、毎日ハリを続けています。
今日が発症4日目で、いま夕方。
状況はというと、ほぼ完治です。
耳鼻科に行って聴力検査をしないと断定はできませんが多分大丈夫です。
静かな状態で比べてみても、あれほど大きかった耳鳴りがわからない状態です。
耳の詰まりも反響音もすっかりなくなりました。
油断しないで、もう少しハリは続けてゆくつもりです。
今回、自分が突発性難聴になってしまったことは、今でも夢のようで、……でも現実。
まったく前ぶれがありませんでしたから余計にピンと来ていません。
原因は不明ですが体からの警鐘と謙虚に受け止めます。
怖い思いをしましたが、良い経験をしました。
患者さんの気持ちがよく理解できました。
そして何より突発性難聴のハリ治療効果を自分の体で実感、実証できたことの意義です。
今まで以上に自信を持って呼びかけたいと思います。
突発性難聴はハリで治ります!と。
突発性難聴をテーマに6回シリーズで書いた記事があります。
興味のある方はご覧ください。
↓
突発性難聴に朗報!
突発性難聴について、ホームページに詳しい特集がありますのでこちらも参考にしてください。
トピックス『突発性難聴と鍼灸治療』
Produced by かもめ針灸治療室
健康だより一覧へ ツボ療法一覧へ
2014年04月01日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック