2012年08月19日

父の米寿

88歳のお祝いをするために、久しぶりに秋田へ帰省してきた。

3年ぶりに会った父はさらに一回り小さくなり、顔にも体にも老いが深まっていた。
認知症も少しずつ進行しているようで、息子たちの名前はとうとう口から出なかった。
ひょっとすると、もう、子どもであるという認知も無いのかもしれない。

6年前の入院の時には(父の入院) 、こんなに長生きできるとは思わなかった。
自分が想像していた以上に元気だった。
誰かがそばにいれば、時間はかかってもほとんどのことが何とかできた。
会話はできなかったが、意思の疎通はできた。

驚いたのは、その食欲。

民宿のお祝い膳、好きな海鮮ものとはいえ、見事なまでの食べっぷりだった。
翌日の朝食も、ストップをかけるまで食べ続けた。
「これだけ食べれれば、当分大丈夫だね。」と、皆で笑った。

雨の中の墓参りでも、濡れて滑る坂道を一歩一歩、ゆっくりのぼった。
墓前で一心に手を合わせる姿は以前の父そのものにみえた。

弟の話では、最近は脚がひどくむくんだり、
食事中にひどくむせたりが増えて心配しているが
昨日、今日はこんなに食べても全然むせない。
脚もむくみが少なくて、いつもより多く歩いたり、
みんなで温泉につかったりして、体調がいいんだろうね、と。

別れ際に、
「じゃあね。また来るから、元気でいてね。」
というと、何かを言いかけてるようだったが、言葉としては出て来なかった。
目は少し赤らんで見えた。

認知症は確実に進んで行くだろうが、
海が見渡せるグループホームで残りの人生を穏やかに生きてほしい。

そういえば、お寿司を食べさせた時、

「たまごやき。」とネタを指名して座を弾けさせた。

息子の名前は出て来なくてもいいから、その調子で長生きをしてほしい。わーい(嬉しい顔)

小田原に帰る日は豪雨で電車が止まってしまい、代替輸送のバスに乗り込んだ。
ところどころで、窓から父の好きな日本海が垣間見えた。

Produced by かもめ針灸治療室

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posted by かもめ at 19:07| 神奈川 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | エッセイ・日々の雑文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
88歳米寿・・凄いことですね・・かもめさんも・・僕もお互いに健康に心して長生きしましょう。
Posted by でんどう三輪車 at 2012年09月14日 10:19
でんさんへ

この夏は大変でしたね。
退院後、調子はいかがですか?
ホント、お互い心臓仲間ですから(笑)無理せずのんびりゆきましょう。
Posted by かもめ at 2012年09月17日 18:07
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