3年ぶりに会った父はさらに一回り小さくなり、顔にも体にも老いが深まっていた。
認知症も少しずつ進行しているようで、息子たちの名前はとうとう口から出なかった。
ひょっとすると、もう、子どもであるという認知も無いのかもしれない。
6年前の入院の時には(父の入院) 、こんなに長生きできるとは思わなかった。
自分が想像していた以上に元気だった。
誰かがそばにいれば、時間はかかってもほとんどのことが何とかできた。
会話はできなかったが、意思の疎通はできた。
驚いたのは、その食欲。
民宿のお祝い膳、好きな海鮮ものとはいえ、見事なまでの食べっぷりだった。
翌日の朝食も、ストップをかけるまで食べ続けた。
「これだけ食べれれば、当分大丈夫だね。」と、皆で笑った。
雨の中の墓参りでも、濡れて滑る坂道を一歩一歩、ゆっくりのぼった。
墓前で一心に手を合わせる姿は以前の父そのものにみえた。
弟の話では、最近は脚がひどくむくんだり、
食事中にひどくむせたりが増えて心配しているが
昨日、今日はこんなに食べても全然むせない。
脚もむくみが少なくて、いつもより多く歩いたり、
みんなで温泉につかったりして、体調がいいんだろうね、と。
別れ際に、
「じゃあね。また来るから、元気でいてね。」
というと、何かを言いかけてるようだったが、言葉としては出て来なかった。
目は少し赤らんで見えた。
認知症は確実に進んで行くだろうが、
海が見渡せるグループホームで残りの人生を穏やかに生きてほしい。
そういえば、お寿司を食べさせた時、
「たまごやき。」とネタを指名して座を弾けさせた。
息子の名前は出て来なくてもいいから、その調子で長生きをしてほしい。
小田原に帰る日は豪雨で電車が止まってしまい、代替輸送のバスに乗り込んだ。
ところどころで、窓から父の好きな日本海が垣間見えた。
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この夏は大変でしたね。
退院後、調子はいかがですか?
ホント、お互い心臓仲間ですから(笑)無理せずのんびりゆきましょう。