「手作りだから、お口にあうかどうか。」
聞くと、ヨモギも自分で摘んでこられたとのこと。
Tさんは、脚が悪く、お膝どころか、しゃがむこともままならない。
自由にならない体で、ヨモギを摘んでいる光景が頭をめぐった。
あん入り餅がやや苦手の私だが、昼食前に頂くことにした。
手にもつと、指に絡みつくようにやわらかい。
鼻を近づけると、ほのかにヨモギのみどりが香ってきた。
ひと口ほおばってみる。
のびる、のびる、今ここで搗いたばかりのように のび〜る。
ふんわりやわらかい餅の中には つぶあんが入っている。
うん、甘くない。
私好みの砂糖加減で、あずきの風味もさりげなく出ている。
ひょっとしてTさん、元は和菓子屋の娘だったりして…。
気がついたら、2個食べていた。
そのヨモギ餅には、Tさんの『こころ』がぎっしり詰まっていた。
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