1週間まえから秋田の実家に帰ったきりの妻を待ちつつ、娘と2人でちょっぴり寂しく迎えたバースディ。
家出した訳ではありません。(笑)
お父さんが風邪をこじらせて入院したのです。
肺炎を起こし、肺に水が溜まっている状態。
高齢のため、(満90歳、偶然私と同じ誕生日) ひょっとすると危ないかも…、とのお姉さんからの電話で、父に会いに北国へ向かったのです。
やはり居ないと妻のありがたみをヒシヒシと感じますねぇ〜。(オッと失言!居るときも感謝していますだ。爆)
でも、うれしい収穫がありました。
今まで自分からは何にもしなかった娘が、いろいろ家事をやってくれています。
昨日なんか「ハイ、これ、明日の弁当のおかず作っておいたから、忘れずに持って行ってね。」だって…。
これがうちのあの娘かぁ!涙が出そうでしたよ。
私はお義父さんの人柄が好きです。
ホントに無口な人で、自分からはあまりものを言わない方で、会社でも家でもただ黙々と働いている方なのです。
不肖な私にも一度たりとも説教めいたことは言いませんでした。
たまに会っても
「よぐきたねぇ。(よく来てくれたね)」とか、
「どんだぎゃ?(どうですか?)」、
「まんず、ちゃこのんでたんせ。(まずはお茶でもどうぞ)」
くらいで、あんまり会話が弾まない方です。(笑)
ですが、目はいつも優しく笑っているような、穏やかな雰囲気があるのです。
25年前、妻との結婚をお願いに行った日のことです。
一応、許しはいただいたもののその後の会話がなかなか盛り上がらなくて困っていたら、お義母さんがお酒を出してくれたのです。
飲んでも無口さは変わらぬお父さん。
私もその頃はあんまりしゃべるのは得意でなかったものですから、盃が進んでも一向に話が盛り上がらない。
「まんず、一杯のんでたんせ。」
「はぁ、どうも、いただきます。」
「おとうさんも、どうぞ。」
「はぁ、んだすか。(はぁ、そうですか)」
こんな調子で時間は過ぎて行き…。
会話が無いからお酌のペースがけっこう速かったようで、あまり強くない私は不覚にもダウンしてしまった。
気がつくと布団の中…。(トホホ)
ふと横を見ると、なんとお父さんも布団で寝かされていました。(爆)
今になって考えると、私のために自分もダウンしてくれたんじゃないかなって思います。
そんな方なんです。
結婚した後になってお父さんの無口は性格から来るものとわかりましたので、一緒に飲むときも気を遣わずに済むようになりましたが、あの日は、気に入ってくれないから口をきいてくれないのかと…。
それでつい、オーバーペースにはまったのでした。(笑)
そんなお父さんが豹変するときがあることを後々になって妻から聞きました。
プロレス中継です。
昔、プロレス中継がゴールデンタイムを独占していた時期がありました。
力道山、ジャイアント馬場、吉村道明などがデストロイヤーや鉄の爪エリックなどと死闘を繰り広げていたころです。(この話に乗れる方はけっこう人生の先輩たちですね。笑)
妻いわく、いつもの物静かなお父さんがテレビに向かってこぶしを振りかざし、大声を出し、興奮するのよ、と。
一度でいいからその場面に遭遇したいなぁ、と思いながらもついにチャンスに恵まれなかったわけです。
それが早くわかっていればプロレス談義で盛り上げれば、あんな失態をしないで済んだのに…。(笑)
お父さんの枕元であの当時のプロレス中継の音声でも流したら、途端に体にパワーが戻ってきてくれないかなぁ。(不謹慎もの!って怒られそう。^^)
ガンバレ、おとうさん!!
追記
3月6日、お義父さんは90年の人生に幕を引きました。合掌。
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とてもよく伝わってきました。
「ふと横を見ると、なんとお父さんも布団で寝かされていました。」
の光景が、ほほえましくって、すごく楽しかった(*^_^*)
暖かい関係なのですね。
しんみりしました。
どうか元気になられるといいですね
病状は一進一退のようです。
ガンバレ、お義父さん!
回復してくれると信じています。
心の温まるお話ですね・・このような和やかな生活を多くの人が忘れていると思います・・娘さんもお料理できて良かった出すね・・いざという時に楽しみですね。
同じお誕生日だったお義父さま。
いつまでもかもめさんの心の中で生き続けていることでしょう。
90歳・・・昔の人は寡黙で黙々と生きていましたね。
私の義父もそうでした。
いつかは誰しも「おくられびと」・・・
毎日を大切に生きましょうね。
風邪は万病の元ですね。
寒暖が気まぐれに行ったり来たり…。
くれぐれもご自愛くださいね。^^)
絵夢さんへ
入院直前までいつもどうりお元気で、
90歳の節目を迎えて、ス〜ッと旅立っていかれました。
私もそんな逝き方がいいなぁ。^^)