わが家の娘にも本番が刻々と迫っていますが、睡眠不足とは無縁の生活…。
緊迫感がないというか、マイペースなのか…。(笑)
H君が鍼灸の国家試験に合格するよう祈りながら16年前の自分自身の試験を思い出してしまいました。
現在、鍼師、灸師免許は厚労省の大臣免許ですが、私が受験のころは都道府県の知事免許で試験日程も2日間でした。
1日目が学科試験、2日目が口頭試問と実技試験。(今は学科試験のみ)
1日目は順調だったのですが、2日目は最悪の体調で臨むことになってしまったのです。
うかつにも風邪を引いてしまったようで、時間の経過とともにつらくなり、口頭試問が終わった頃には全身悪寒が襲ってきました。
実技試験までの待ち時間のなんと長かったことか…。^^;
やっと試験官に呼び出された時には強い寒気で震えが来ていました。
実技試験の内容はいたってシンプルで、もぐさをひねって(親指と人差し指でもぐさを転がして米粒の半分くらいの円錐状に形を整えること)それを立て、線香で火を点ける。
それを決められた時間内に手際よくこなす、という試験。
そのあとにハリの実技。
実際に試験官の腕や脚に打ち、一連の動作や消毒などもチェックされるというものです。
(現在、実技試験は在学中に学校が実施するので資格試験は学科だけなのです。)
試験官の前で実技をするというのはケッコーなプレッシャーがあるわけですが、よほどヘマをしない限りは形式的な面が強く、“実技で落ちた”なんてことになると、本人はもとより、学校としても“かなりの恥”みたいなもんだったのです。
その“かなりの恥”をやらかすかも知れない状況に追い込まれていました。
なにせ、もぐさをひねろうにも、ハリを打とうにも、体に震えが来ているため指も思い通りにならない。
担当の試験官はなんか怖そうな感じの先生で、なおのことドギマギして、あせるほどに指に汗をかいてうまく円錐状になってくれない。

やっと作って立てようとすると倒れたり、指にくっついてきてしまったり…。
ハリも片手挿管法といって、鍼管(ハリを打つときに使う細長い管)に片手だけでハリをセットするのですが、いつものようにスポッ!と入らない。
過去に先輩が試験官の前で鍼管を落としてしまい、実技試験が不合格になった話などが思い出されて、頭の中は真っ白〜!

悪戦苦闘のうちに、半分も力を出せないまま、タイムアップとなったのでした。

(仕方ないや、秋に頑張ろう…。)
その頃は春に失敗した人にもう1回秋に再チャレンジのチャンスがもらえたのです。
(あ〜ぁ、それにしても実技で落ちたなんて学校中の笑いもんだよなぁ〜、トホホ。)
「ずいぶんと緊張していたね。」と、試験官。
「ハイ、スミマセン…。」うなだれるかもめ。
「ホントは上手にできるんだろ?私も昔はあがり症でねェ、試験のときは君とおんなじだったよ。……資格を取ったら初心を忘れず頑張んなさいよ。」
そう言って、ニッコリ笑ってくれた。

私はその先生の温情で合格をもらったようなものだった。(あぁ、恥ずかしい。)
H君だけでなく、全国の受験生の皆さん!
体調に気をつけて実力で(笑)合格を勝ち取ってくださいネ。^^)
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