試行錯誤をしながら臨床を積み重ねてきて感じることは、
とにかく
早い段階で集中治療をすることでかなり治る
ということです。
とくに発症してから日が浅く、
かつ難聴の程度が比較的軽い場合は期待できます。
では、期間が過ぎてしまった方は望みがないのかというと、けっしてそうではありません。
時間や回数はかかりますが、そういう方の中にも効果が出る場合があることが分かってきましたので、
希望を持って相談をしていただきたいと思います。
集中治療といっても、具体的にどれくらいの回数や期間がかかるのか、
そのへんが気になるところだと思います。
基本的には1日1回の治療を休診日を除いて毎日、
というのが望ましいと考えていますが
皆さんの状況が一人ひとり違いますので、よく話し合って治療計画を決めています。
たとえば、時間が取れる方で、予約の枠がある場合には
1日2回の治療(午前と午後)も可能です。
遠方からこられている方や、仕事の関係でなかなか時間が取れない方もおられるわけで、
症状の程度や発症後の経過日数も考えて治療計画を決めることになります。
とにかくスタート時の集中治療が成果を出す一番のポイントです。
発症して病院での治療(入院もしくは通院)で
だいたい1週間を費やします。
そして、その後の2週間がとても大切な時間です。
悩んでいる間にも時間は過ぎてゆきます。
迷っている間にも症状の固定化は進みます。
発症後、3週間以内に治療開始できれば治る可能性が増えます。
1日でも早い治療スタートの重要性を訴えたいと思います。